手術内容・手術実績

がん(悪性腫瘍)

症状

長寿・高齢の動物が増えるに伴い、がんを発病させる動物も増えています。これはわんちゃん・ねこちゃんにかかわらず、ウサギ、ハムスター、フェレットなどにも言えることです。また動物ががんにかかる原因ははっきりとわかってはおらず、遺伝的要因、食生活、またストレスなどの複合的な要因により発病すると考えられています。

がんには「胃がん」「肝臓がん」「膀胱がん」「リンパ腫」などがあり、これらが発病すると「嘔吐」「吐血」「腫瘍により腹部が膨らむ」「血尿」「排尿異常」などの症状がみられるようになります。

治療内容

化学療法(抗がん剤)、による治療、また外科手術により腫瘍を摘出するなどの治療を行います。それ以外にも、提携している高度診療施設(二次診療施設)にて放射線治療を受けて頂くこともできます。

循環器疾患(心臓病)

症状

わんちゃんがかかる心臓病のうち、最も多いのが「僧帽弁閉鎖不全症」です。「僧帽弁」とは心臓の左心室と左心房の間にある弁のことで、この弁が機能障害により上手く閉じることができなくなり心臓に負荷がかかります。その結果、気管が圧迫されて咳が出る、肺に水がたまる(肺水腫)などの症状を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。
この「僧帽弁閉鎖不全症」が発症すると痰がからんだような咳をするようになり、病状が進行すると失神や呼吸困難なども引き起こし、さらに重症になると呼吸困難に陥ります。

治療内容

「僧帽弁閉鎖不全症」の治療方法としましては、薬剤による内科療法が一般的ですが、飼い主様がご希望されており、かつ動物が手術を受けられる状態であれば、人工心肺装置を使用した外科手術のご提案をさせて頂きます。

子宮蓄膿症

症状

「子宮蓄膿症」とは、子宮の内部に膿がたまってしまう病気で、中~高齢の雌のわんちゃんに発症することが多い疾患の一つです。また状態が悪化しやすい疾患であり、治療の時期が遅れると治療が間に合わず死に至ることがありますので注意が必要です。
症状としましては、発情出血が認められる期間が普段より長い、食欲不振、多飲多尿や陰部からの排膿などが挙げられます。排膿があれば気付き易いのですが、排膿しない場合もあり、また排膿していても下痢と間違えたり、動物自身がその膿を舐めてしまうことがあるため、発病していてもなかなか気づかない場合があります。

治療内容

「子宮蓄膿症」の一般的な治療としましては、外科手術による卵巣と子宮の摘出です。またそれと同時に点滴や抗生剤による内科治療も行います。
そしてこの「子宮蓄膿症」の予防には、避妊手術が最も効果的です。

椎間板ヘルニア

症状

「椎間板ヘルニア」を発症すると、痛みから背中を丸めているようになったり、触れた時に痛がる、また、おかしな歩き方をしたり、散歩に行きたがらなくなります。

治療内容

「椎間板ヘルニア」については、その重症度によって治療内容は異なりますが、軽度であれば内科治療、重度であれば外科手術による治療を行います。

骨折

症状

骨折を起こした時には、「異常な方向に手足が曲がる」「抱っこした時に痛がる」「歩き方がおかしい」こうした異常がみられるようになります。

治療内容

骨の折れ方、また折れた部位によっても異なりますが、折れた部位の周囲を添え木、包帯などで外側から固定したり、外科手術により直接骨を固定するなどの治療方法があります。

脱臼

症状

脱臼を起こすと「スキップするように歩く」「足を浮かせるように歩く」などの不自然な歩き方をするようになります。小型犬に良く認められるのが膝蓋骨内方脱臼です。症状が軽度な時には痛がる様子を見せないため、飼い主様が脱臼に気づかずに症状を悪化させてしまう場合もあります。ですので、普段から動物の行動を注意深く観察しておくようにして下さい。

治療内容

膝蓋骨内方脱臼の場合には軽度であれば内科管理を行います。その他の部位(肘、股関節等)に関しましては外科を含めた治療を行います。またご自宅の床がフローリングであれば、カーペットなどの滑りにくい素材を敷くことで、症状の悪化を防止したり、発病を予防することができます。

軟部外科手術

症状

「軟部外科手術」とは、骨など以外の柔らかい組織に対して行う手術です。「膀胱結石」
「尿道結石」「胃または腸内異物」の治療に伴う手術、また体表や体内にできた「腫瘍」の切除や摘出などがそれにあたります。

治療内容

「軟部外科手術」のうち、「脂肪腫」につきましては、小さなものであれば除去せずに置いておくことも選択の1つですが、しかしそれが生活に支障をきたすレベルの大きさであれば、手術により除去することをお勧めします。

そのほかの手術

そのほかの手術として、口腔外科手術も行っております。
「最近よくくしゃみをする」「鼻水が出る」「鼻血が出る」こうした異常に気づかれた時、多くの飼い主様がそれを鼻の病気であるとお考えになるかとは思うのですが、しかしそれは歯の病気(歯牙疾患)である場合があります。
そういった症状につきましても、口腔外科手術により治療いたします。

また当院では歯周病のケアも行っており、こちらが発病すると「ごはんが食べられなくなる」「よだれが出る」などの症状が出ます。これに対して基本的にはお薬の投薬、注射などの内科治療、また可能であればスケーリング(歯石除去)などの治療を行います。
もし歯の根元が悪くなり膿んでいるような状態であれば、抜歯を行います。

なお当院では「椎間板ヘルニア」などの神経外科手術も行っておりますが、脳神経外科手術などの開頭が必要な手術につきましては、提携する高度診療機関(二次診療機関)「ネオベッツVRセンター」をご紹介させて頂いております。